酒蔵の軒先に吊るされた、杉の葉の玉。あの杉玉のもとになっているのが、奈良県桜井市三輪の大神神社(おおみわじんじゃ)です。
大神神社は、酒造りの神さまとして全国の酒造家から信仰を集めています。毎年11月14日の「酒まつり」には全国から酒造家や杜氏が集まり、拝殿には前日に掛け替えたばかりの大きな杉玉が吊るされます。2026年の酒まつりは、11月14日(土)です。
大神神社の酒まつり 早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名 | 醸造安全祈願祭(酒まつり) |
| 2026年の日時 | 11月14日(土)10時30分から、拝殿 |
| 大杉玉の掛け替え | 前日の11月13日 |
| 全国銘酒展 | 11月1日〜14日(予定)、南西廻廊 |
| 場所 | 奈良県桜井市三輪1422 |
| 最寄り駅 | JR桜井線(万葉まほろば線)三輪駅から徒歩5分 |
| 駐車場 | 無料、4か所で約320台 |
※日時と内容は大神神社の2026年の案内によります。
行き方(電車・車)
電車で
大神神社の最寄りは、JR桜井線(万葉まほろば線)の三輪駅です。駅から大神神社までは歩いて5分ほどです。
- 大阪から:近鉄大阪線で桜井駅へ。JR桜井線に乗り換えて、隣の三輪駅で降りる
- 京都・奈良から:JRで奈良駅へ。桜井線に乗り、三輪駅で降りる
10時30分の祭典に合わせるなら、三輪駅に10時ごろ着く電車が目安です。
車で
大阪からは、使う高速道路で2通りあります。
| 経路(目安) | 道順 |
|---|---|
| 西名阪道 約50分 |
松原JCT→天理IC(約20分)→国道169号で三輪参道入口(約30分) |
| 南阪奈道路 約55分 |
三原JCT→弁之庄(約20分)→大和高田バイパスで四条町(約15分)→国道24号・県道152号で三輪参道入口(約20分) |
参拝者用の駐車場は4か所あり、どれも無料です。
| 駐車場 | 台数 |
|---|---|
| 二の鳥居駐車場 | 約20台 |
| 一の鳥居駐車場 | 約150台 |
| 大鳥居北駐車場 | 約100台 |
| 大鳥居南駐車場 | 約50台 |
停めるのは、JRの踏切より西側の参拝者用駐車場です。境内にいちばん近いのは二の鳥居駐車場ですが、約20台と少なめです。
運転する人は、角打ちの酒は飲めません。車で行くなら、酒は今西酒造の店で買って帰りましょう。
※経路と時間は大神神社の案内によります。
酒まつりは、新酒の造りの安全を祈る日
酒まつりの正式名は「醸造安全祈願祭」です。新酒の仕込みが始まる時期に、全国の酒造家や杜氏が集まり、造りの安全を祈ります。祭典では、4人の巫女が杉の枝を手に「うま酒みわの舞」を舞います。
2025年は、全国の酒造関係者など約160人が参列しました。約250の酒造会社から550本の酒が奉納され、拝殿前の廻廊に並びました。
大神神社が酒の神とされるのは、『日本書紀』に、祭神・大物主大神の助けで造った神酒を、高橋活日命が天皇に献じた話があるからです。高橋活日命は杜氏の祖先神として、境内の活日神社にまつられています。正暦寺や菩提酛も含めた奈良と日本酒の歴史は、「奈良は日本酒発祥の地」にまとめています。
杉玉は、ここから全国の酒蔵へ
拝殿と祈祷殿の大杉玉は、直径約1.5m、重さ約200kgあります。毎年11月13日に、新しい杉の葉のものに掛け替えられます。
祭典のあとには、「しるしの杉玉」が赤い御幣と一緒に、全国の酒造家へ授与されます。酒蔵の軒先の杉玉は、新酒ができたことを知らせる目印にもなっています。
酒まつりの日に、参拝客が見られるもの

私も大神神社には参拝したことがあります。境内は広く、いくつもの社が点在していて、ぐるりと巡るだけでも気持ちのいい場所でした。酒まつりの時期は、そこに全国から奉納された酒が並びます。
- 全国銘酒展:11月1日〜14日(予定)。南西廻廊に、全国の酒造会社から奉納された酒が並ぶ
- 拝殿正面の大杉玉:前日に掛け替えたばかりの、青い杉の葉の大杉玉
- 活日神社:境内にある、杜氏の祖先神をまつる神社
祭典は拝殿で行われます。一般の参拝客がどこまで参列できるかは、大神神社(0744-42-6633)に確かめてから出かけると安心です。
三輪の酒蔵、今西酒造の「みむろ杉」
三輪に今も残る唯一の酒蔵が、1660年創業の今西酒造です。大神神社のお膝元にあり、本店はJR三輪駅から歩いて3分ほどです。
銘柄の「みむろ杉」は、三輪山の古い呼び名「三諸山(みむろやま)」から名付けられました。仕込み水は、蔵の井戸から湧く三輪山の伏流水です。米は山田錦と、奈良県唯一の酒造好適米・露葉風(つゆはかぜ)。仕込み水と同じ水脈の上の田んぼで、契約農家と一緒に育てています。
私が飲んだのは、夏限定の「夏純」です。酸が心地よく、甘口ではない、食事と合わせやすい酒でした(奈良の夏酒おすすめ5選)。秋のひやおろしは「ひやおろしとは」で紹介しています。
| 店 | 場所 | 営業 |
|---|---|---|
| 本店 | 三輪駅から徒歩3分ほど | 日曜休み |
| 三輪伝承蔵 | 大神神社の参道沿い | 不定休 |
| 参道店 | 大神神社の参道沿い | 10時〜17時、不定休 |
| 駅前店 Cafe 三輪座 | 三輪駅前 | 10時〜17時、水曜休み |
2025年4月に開いた三輪伝承蔵では、仕込みの時期にガラス越しに酒造りを見られます。立ち飲みの角打ちもあり、蔵でしか買えない酒も置いています。
みむろ杉は特約店が中心の銘柄で、楽天に出ている種類は限られます。夏純やひやおろしのような季節の酒は、時期を過ぎると見つかりにくくなります。
締めは、三輪そうめん
三輪は、そうめんの産地でもあります。三輪素麺は2016年に国の地理的表示(GI)に登録され、大神神社の祭神はそうめんの守護神ともされています。毎年2月5日には、大神神社でその年のそうめんの値段を占う卜定祭(ぼくじょうさい)が開かれます。
三輪そうめんは、居酒屋の締めや、もらい物でよく食べます。歯ごたえと喉ごし、つゆのまとわりつき方がいいそうめんです。
11月の参拝なら、温かいにゅうめんがちょうどいい季節です。三輪では、夏は冷やしそうめん、冬はにゅうめんにして、一年中そうめんを食べます。参道近くの「万直し(よろずなおし)本店」(桜井市三輪467)では、にゅうめんを一年中出しています。営業は10時〜17時(ラストオーダー16時30分)で、月曜・祝日が休み(大神神社の祭礼などで変わることあり)です。
取り寄せるなら、三輪素麺は細さで等級が分かれていて、誉(ほまれ)、瑞垣(みずがき)、緒環(おだまき)、神杉(かみすぎ)の順に細くなります。
よくある質問
祭典に間に合うには、何時に着けばいいですか?
祭典は10時30分から拝殿で始まります。三輪駅から大神神社までは徒歩5分ほどなので、三輪駅に10時ごろ着けば間に合います。
酒まつりの日以外でも、新しい杉玉は見られますか?
大杉玉は一年中、拝殿に吊るされています。毎年11月13日に掛け替えるので、11月に行けば、青い杉の葉の新しい大杉玉を見られます。
三輪の酒は、どこで買えますか?
今西酒造の本店・参道店・三輪伝承蔵・駅前店で買えます。三輪伝承蔵には、蔵でしか買えない酒もあります。
まとめ
- 大神神社の酒まつりは毎年11月14日。2026年は11月14日(土)10時30分から
- 前日の11月13日に、拝殿の大杉玉(直径約1.5m・約200kg)が新しくなる
- 11月1日〜14日は、南西廻廊で全国銘酒展(予定)
- 電車ならJR三輪駅から徒歩5分。車なら無料の駐車場が4か所、約320台
- 三輪の酒蔵は今西酒造の「みむろ杉」。参道沿いの三輪伝承蔵には角打ちもある
- 参拝のあとは、温かい三輪そうめん(にゅうめん)で締める
今年の11月14日は土曜日。新しい杉玉を見に、三輪まで出かけてみませんか?
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