冬が近づくと、無性にカニが食べたくなります。せっかくなら産地でお腹いっぱい、温泉に浸かって一泊で。そんな気分で何度も足を運んでいるのが、兵庫・香住のカニ宿です。
日本海に面した香住は、9月に解禁する香住ガニ(紅ズワイ)と、11月に解禁する松葉ガニの、両方が食べられる港町です。この記事では、私が実際に泊まった2軒を比べながら、香住のカニの楽しみ方をまとめます。

香住のカニ 早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 兵庫県香美町香住区(日本海側) |
| ズワイガニ(松葉ガニ・セコガニ) | 11月6日解禁。雄(松葉ガニ)は3月20日まで、雌(セコガニ)は12月31日まで |
| 香住ガニ(紅ズワイ) | 9月1日〜翌年5月31日 |
| 泊まった宿 | 三七十館(3〜4回通う定宿)、荒神の宿 三宝(一度) |
| 冬のカニプラン | 1名約2万6,000円〜(三宝)、約3万7,700円〜(三七十館・平日)。2026年冬・楽天トラベル |
| 冬のイベント | 香住松葉がにまつり(2026年は11月15日) |
| 大阪から | 車で約3時間。電車は特急はまかぜで3時間10〜30分ほど |
香住ガニと松葉ガニ、両方楽しめる
香住のいいところは、時期によって2種類のカニが楽しめることです。
香住ガニは、関西では香住漁港でだけ水揚げされるベニズワイガニのことです。水深800〜1,500mほどの深い海にすみ、9月1日から翌年5月31日まで獲られます。松葉ガニは、山陰で水揚げされる雄のズワイガニで、水深200〜500mほどにすみます。
| 香住ガニ(紅ズワイ) | 松葉ガニ(ズワイ) | |
|---|---|---|
| 獲れる時期 | 9月1日〜翌年5月31日 | 11月6日〜3月20日 |
| カニ1杯の値段 | 手頃 | 高価 |
松葉ガニは、みずみずしい身にカニらしい旨みと甘みがあって、いわゆる「ちゃんとしたカニ」の満足感です。いっぽうの香住ガニは、松葉ガニよりさらに水分が多い印象で、さっぱりとした味わいでした。いつも食べるカニと比べて、とにかく身が柔らかく、殻からするっと外れる身離れのよさが印象に残っています。
カニ1杯の値段は、松葉ガニのほうが高く、香住ガニは手頃です。「まずは気軽にカニを」なら香住ガニ、「冬にどんと贅沢を」なら松葉ガニ、という選び方でいいと思います。
松葉ガニの脚についているタグの意味は、「松葉ガニのタグの違い」にまとめています。
泊まって比べた2軒
香住には数えきれないほどのカニ宿がありますが、私が泊まったのはこの2軒です。
| 三七十館(みなとかん) | 荒神の宿 三宝 | |
|---|---|---|
| タイプ | 海沿いの温泉宿 | 海沿いの民宿 |
| 香住駅から | 車7分・送迎あり | 車5分・送迎あり |
| 食べたカニ | 香住ガニも松葉ガニも | 松葉ガニ |
| 私の使い方 | 3〜4回通っている定宿 | 一度泊まった |
| 冬のカニプラン | 約3万7,700円〜(平日) | 約2万6,000円〜 |
※料金は2026年10月末に楽天トラベルで見られたプランの、1泊2食・大人1名(2名1室)・税込の目安です。三七十館の最安は平日限定のプランです。送迎はどちらも条件があります。時期・プラン・人数で変わるので、最新はプランごとに確認してください。
三七十館|何度も通っている定宿
正直に言うと、香住のカニといえば、私はここ。これまで3〜4回は泊まっています。
海沿いにあって、「日本夕陽百選」の宿です。名前のとおり、海に沈む夕陽が見られる立地です。いつも車で行っていますが、香住駅からの送迎もあります(条件があるので、予約のときに確認してください)。
香住ガニも松葉ガニも、私はここで食べました。何度も通っているので、カニだけのプランのときもあれば、カニに但馬牛やアワビがついた贅沢なプランにしたこともあります。何度か通ってあらためて感じるのは、カニの切り方・出し方が食べやすいことです。

贅沢なプランにしたときは、カニに加えて但馬牛やアワビ、ノドグロといった顔ぶれもついてきました。実際に出てきた一皿ずつが、これです。



荒神の宿 三宝|カニを食べに、と割り切って
三宝には、一度だけ泊まりました。海沿いの下浜にある民宿で、展望風呂があります。香住駅から車で5分ほど、歩いても15〜20分ほどです。駅からの送迎もあります(対象外のプランや時間帯があるので、予約のときに確認してください)。ここでは松葉ガニをいただきました。
正直な感想を書いておくと、カニの下処理というか、出てきたときのセッティングが、私には少し身を取りにくく感じました。とはいえ、食べられないほどではないし、味そのものはおいしい。「今日はカニを食べるぞ」という気持ちで行けば、不備を感じることはないと思います。
誰と行くか、で言うと、可もなく不可もなく、がっつりカニを楽しむには十分。ただ、二人でしっとり過ごしたい旅なら、私なら別の宿を選ぶかもしれません(笑)。そういう、正直な意味での「カニ優先の宿」です。
三宝には、松葉ガニと香住ガニを食べ比べられるプランもあります。2026年冬は「カニ対決」として、1人あたり松葉ガニ1枚半と香住ガニ1枚半が出るプランが出ています。両方の違いを一度に試したい人には、このプランが合います。

どっちを選ぶ?
温泉や夕陽もふくめて宿でゆっくりしたいなら、リピートしている三七十館。とにかくカニを食べに割り切って行くなら、三宝。私の実感としては、そんな使い分けです。決め手は、宿でゆっくり過ごすか、カニに集中するかだと思います。
カニ宿のプランの選び方
香住のカニ宿は数が多いので、私は4つのポイントで見ています。
- 値段とプランの差:同じ「カニプラン」でも、手頃な香住ガニ中心のものから、松葉ガニのフルコースまで幅があります
- カニ以外の顔ぶれ:カニに但馬牛やアワビ、ノドグロを組み合わせたプランもあります。そのぶん値段は上がるので、好みと予算で選んでください
- 量:「カニの量が多いプラン」にすると、けっこうお腹いっぱいになります。食べきれる量かも見ておくといいと思います
- アメニティ:民宿系はシンプルなこともあるので、必要なものが揃っているか、予約前に確認しておくと安心です
カニ1杯の値段は香住ガニのほうが手頃ですが、宿のプランの料金はカニの量や品数で決まります。三宝では、松葉ガニの巴コースが約2万6,000円〜、香住ガニの蟹三昧コースが約3万800円〜で、食べ比べの「カニ対決」は約3万4,700円〜です(2026年冬・1泊2食・大人1名・2名1室・税込)。
冬の香住のイベント
11月15日(日)には、香住漁港の西港で「香住松葉がにまつり」が開かれます。9時〜12時30分(出店の販売は8時30分から)で、入場無料です。松葉ガニの販売や、素人セリ市などがあります。
行き方
- 車:大阪から約3時間。中国道・舞鶴若狭道・北近畿豊岡道を通り、但馬空港ICで降ります
- 電車:大阪から特急はまかぜで香住駅まで3時間10〜30分ほど(香住まで行くのは1日2本)。城崎温泉まで特急で行き、普通列車に乗り換える方法もあります
城崎温泉と組み合わせる旅なら、「城崎温泉でカニを食べるなら」もどうぞ。
予約のコツ
冬の松葉ガニのプランは人気で、いいプランから埋まっていきます。とくに解禁(11月6日)直後の週末や年末年始は、狙っている宿があるなら早めの予約が安心です。
香住ガニは9月から5月まで獲れるので、松葉ガニの時期をずらして楽しむこともできます。
私が泊まったのはこの2軒ですが、香住にはカニ宿がたくさんあります。日程や予算で比べたいときは、一覧から探すのが手っ取り早いです。
香住まで行けないときは、お取り寄せで
現地の宿までは行けないときも、香住のカニは家で楽しめます。松葉ガニや香住ガニ、地元の但馬牛は、通販でお取り寄せもできます。
よくある質問
香住ガニと松葉ガニは、何が違いますか?
種類と時期が違います。香住ガニは香住漁港に水揚げされるベニズワイガニで、9月1日から翌年5月31日まで獲れ、値段は手頃です。松葉ガニは雄のズワイガニで、11月6日から3月20日まで。値段は高めです。私が食べた印象では、香住ガニは水分が多めでさっぱり、松葉ガニは身がしっかりして旨みと甘みがありました。
カニを食べに行くなら、何月がいいですか?
香住ガニなら9月から、松葉ガニなら11月6日から3月20日までです。ズワイガニの雌(セコガニ)は11月6日から12月31日までです。
カニ宿の予約は、いつごろすればいいですか?
解禁直後の週末や年末年始は、人気のプランから埋まります。日程が決まったら、早めに押さえるのがおすすめです。
まとめ
- 香住は、9月からの香住ガニ(紅ズワイ)と、11月6日からの松葉ガニの両方が楽しめる
- 宿でゆっくりなら三七十館、カニに集中なら三宝。食べ比べのプランもある
- 2026年冬のカニプランは、1名約2万6,000円〜(三宝)、約3万7,700円〜(三七十館・平日)
- 11月15日は、香住松葉がにまつり
香住のカニは、温泉宿に泊まって、夜も朝もゆっくり味わえます。カニを心ゆくまで味わう一泊を、この冬の楽しみにしてみませんか。
日本海の味を、もう少し
- 城崎温泉でカニを食べるなら — 解禁は11月6日、外湯めぐりと
- 松葉ガニのタグの違い — 津居山・柴山・間人と、宿の選び方
- 鳥取のモサエビとアカガレイ — 県外に出回りにくいエビと、冬の子持ちカレイ

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